じょん
デザイン言語化ワークを50日間連続して行なってわかった個人で学習する上でのフィードバックの重要性
2025年11月05日
要約を生成中...
はじめに
この50日間、「デザインの言語化」を毎日続けました。
自分が好きだと感じたバナーデザインを言葉で説明し、その理由を探る。
感覚ではなく、言葉で説明できるデザイナーになりたい!その思いで、毎朝の習慣として続けてきました。
言語化をして感じたこと
最初はとにかく、「自分の感情を言葉にする」ことから始まりました。
なぜこのデザインが好きなのか?
どんな印象を受けたのか?
そして、その感情はどんなデザイン要素(色・形・フォントなど)から生まれているのか?
この3段階で考えていくことで、“おしゃれだなー”と感じる理由がはっきりしてきます。
さらに面白いのは、「落ち着いた印象を出したいなら青系で…」というように、
感情からデザインを設計する思考が身についていくことです。
最初の頃は感覚頼みだった自分が、徐々にデザインを再現できるように変わっていくのを感じました。
他の人の言語化と比べて見えたこと
次のステップは、他の人の言語化を読むこと。
Slackで継続的にアウトプットしている他の生徒の方の投稿を参考にしながら、「自分の言語化の方向性は合っているのか?」を確認するようになりました。
自分だけの感覚に閉じこもっていると、どうしても偏りが出ます。
他の人の分析を見ることで、「そんな視点もあるのか!」と新しい解釈に気づけました。
AIとの協働で広がった視点
続いて自分が選んだデザインをAIにも言語化させてみました。
すると、自分では気づけなかった要素を次々と指摘してくれる。
「なるほど、そこに視線誘導の工夫があったのか」とか、「金と藍色の組み合わせが高級感を醸し出しているのか」といった発見がありました。
AIの言語化と自分の言語化を比較することで、
自分の分析の“抜け”や“偏り”がはっきりと見える。
結果的に、自分の言葉に説得力が増し、言語化の筋力がついていくのを感じました。
AIフィードバックの例:
✅ Q1. なぜこのデザインを選んだのか?(感情) 高級感、カジュアル、綺麗、涼しげ(特に秋の入り口のような肌寒さ)
✅ Q2. どのデザイン要素に起因しているのか?
カテゴリ | 要素内容 |
|---|---|
色彩 | 深い藍色の夜空と金の月と商品の強いコントラスト |
レイアウト | 月のカーブが商品を包み込むように配置され、安心感と上品な対称性を演出 |
タイポグラフィ | 「SORACHI NIGHT」「40th」などの洗練されたセリフ体と配置 |
写真処理 | ビール缶・グラスが発光しているような光沢とコントラスト処理 |
空間感 | 星の粒感、濃淡のある藍色背景で秋夜空の涼しさと深さを表現 |
✅ Q3. なぜその要素はQ1の感情を引き出すのか?
要素 | 引き出される印象 |
|---|---|
金×藍の配色 | 和風かつ高級感のある配色(特にお祝いや記念日に多用される) |
月と商品の配置 | 月が乾杯を包み込むような構成は、祝福感と温かみを感じさせる |
タイポグラフィ | セリフ体が使われることで、クラシックかつ落ち着いた印象を与える |
背景の星とグラデーション | まだ完全に夜になりきらない、夕暮れ後の秋空を感じさせる |
✅ Q4. なぜその処理はQ1の感情を引き出すのか?
秋の夜空や「中秋の名月」など、日本文化に根付いた視覚的記憶がこのデザインと自然にリンクする。
商品を囲むような月の構図が、儀式やイベントにおける「神聖さ」や「格式」を感じさせる。
一方で、ポップで視認性の高い縦書きの吹き出しや「配信開始」などのアイコン要素により、カジュアルで親しみやすい一面も演出されている。
この“品のあるお祭り感”が、「高級だけど堅苦しくない」「大人のための秋の楽しみ」という印象を強化している。
AIにフィードバックを作らせてみた結果
そして私はついに、AIを使って「フィードバックを自動生成する」ことにも挑戦しました。
ツールは Opal。
自分の言語化に対してAIが講評を返してくれるような仕組みを試してみたのですが、
結果としては“うまくいったようで、うまくいかなかった”というのが正直な感想です。
なぜなら、出力フォーマットがバラついたり、「素晴らしいですね!」と褒めるだけの感想になってしまったり。
精度の高いフィードバックを作るには、プロンプト(AIへの指示文)の設計がとても重要であることを痛感しました。
試してみた方はこちらからすぐにお試しいただけます。
https://opal.google/?flow=drive:/1FAM6qBb5SUA54bIVMwDI3Td89SrEF-HR&shared&mode=app
PDCAの“C”が一番難しい
この経験を通して、
「個人学習でPDCAを回すときに一番難しいのはC(チェック)だ」と強く感じました。
P(計画)やD(実行)は自分でいくらでもできる。
でもC(振り返り・評価)は、正しい基準を持っていないと成長が止まってしまう。
AIを活用してチェックを補助することはできても、
本質的な判断軸はやはりプロのデザイナーにしか持てない部分があります。
逆に考えると、AIへの指示(プロンプト)を適切に書ければ、初心者でもある程度のチェック精度を得られる可能性がある。この「AIと人の協働」が、これからの学習を大きく変えていく予感がします。
おわりに
50日間の言語化アウトプットを通して、デザインを言葉で理解する力だけでなく、“学びを継続する仕組みを設計する力”も少し身についた気がします。
AIに頼りすぎてもダメ。
人の力だけでも限界がある。
その間をつなぐ「良い設計」を探ることが、これからの学び方の鍵になるのかもしれません。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
言語化ワークは一旦終えましたが、現在はデイリーグラフィックに挑戦しています。Instagramに投稿しているので、もしよければ覗いていってください。


大変良いまとめ!
言語化ワークの50日間チャレンジおつかれさまでした👏👏✨