こんにちは、株式会社bubekichiの代表として、
Webアプリケーションの開発や、Webアプリ開発スクールを運営しているぶべです。
私が運営しているWebアプリ開発スクールの「ShiftB」は
2024年の開校から1年で、受講生数は100名を超える規模まで成長し
また卒業生で転職活動した方は、今のところ100%、正社員として内定または業務委託案件を獲得できており、
スクールとしての一定の成果は出せてきているのかなと思います。
今回の記事では、私が0からスクールを立ち上げ今に至るまで
やってきたことを全て振り返る形で記事にしようと思います。
- これからスクールやコミュニティ事業を始めようと思っている方
- すでに教育事業を始めているけど、なかなか上手く回せていないと感じている方
には役に立つ情報もあるかもしれないので、読んでいただけると嬉しいです。
30歳未経験から、ソフトウェアエンジニアに転身
まず、私の少し変わった経歴から紹介させてください。
2025年現在私は35歳ですが、30歳になるまでITとは全く無縁の業界で、
大学院を卒業して大手の化学系メーカーに就職し、研究職として新製品の開発に携わっていました。
海外赴任も経験しましたが、2020年のコロナをきっかけに強制帰国となったり、
その他、会社に依存した生き方に違和感を持ち続けていたこともあり、
30歳で思い切ってソフトウェアエンジニアにジョブチェンジ、という経験があります。
1年ほどかけてプログラミングを0から学び、
都内のITベンチャー企業のソフトウェアエンジニアとして転職しました。
将来的に独立して個人の力で生きていきたく
持ち運びしやすいスキルとしてこの業界を選びました。
なので、転職したわけですが会社員をずっと続けるつもりはなく、
転職と同時に副業でも開発案件を請け、週7日、昼も夜も開発漬けのような生活を1年半ほどしていました。
個人でも仕事をしていると、依頼いただく企業さんも数社に増え、
気づけば、副業の収入が会社員の給料を超え始め、
そのタイミングで独立しました。
フリーランスになり、SNS発信を始める
独立した時点では、スクール業を始めることは全く考えていませんでしたが、
独立するにあたり、私が重要だと考えたのが「自分自身を表に出す」ことでした。
当時2023年、ChatGPTが出てき始めていて、エンジニア業界には衝撃が走っていました。
数年後には、ただ技術力があるだけでは生き残っていけない世界になるのが見えてきていたので、
フリーランスとして生きていく上で、単にスキルが高いだけでは、無数のエンジニアの中に埋もれてしまいます。
技術力はもちろんのこと、「この人に頼みたい」「この人だからお願いしたい」と思ってもらえるような、
属人性が不可欠だと感じていました。
そのための手段として、SNSでの発信活動を始めることにしました。
ブルーオーシャンだったInstagramでの発信
プログラミング分野での発信するSNS媒体は、Xが一番主流だと思います。
プログラミング自体がテキスト情報ですし、
昔からブログ記事を通してテキストで情報交換する文化が強かったので、当然だとは思うのですが、
私はあえて、Instagramを選びました。
理由は、以下のあたりでした。
- Instagramでプログラミング関連の発信をしている人がいなく、ブルーオーシャンだと思った(今考えると安直ですが)
- 会社員時代から趣味でInstagramでグルメアカウントを運用しており、Instagramのアルゴリズムやユーザー心理について、Xよりも深い知見があった
最初の発信内容は、プログラミングの基礎文法を解説するような投稿がメインでした。
最初の2ヶ月間くらい、このような投稿を毎日続けましたが、反応はほぼありませんでした。。
やっぱり、Instagramでプログラミングを学ぼうとする人はいないのかな?と自信を失いかけましたが、
「とりあえず100投稿やってみないと分からない」と信じて継続しました。
するとだんだん、いいねだったり、投稿に対して「保存」がされるようになっていきました。
投稿を「保存」するということは、「後で見返したい」ということなので、
誰かにとって有益だったんだということがわかり、とても自信になり、継続のモチベーションにもなりました。
そこから、保存数をKPIにとって、
保存数が伸びた投稿を分析して、共通部分だなと感じた部分を、その後の投稿に入れ込み、またその投稿を解析。
この繰り返しで、徐々にフォロワーさんが伸びていきました。
1年の運用で、フォロワー数は2,000人くらいまでになったと思います。
上記は2023年くらいの話なので、2025年現在のInstagramにも触れておくと、
現在のInstagramは、とにかくショート動画の時代になっていて
AIの普及もあり、純技術的な解説投稿は求められなくなってきています。
発信の切り口は難しくなってきていますが、
学習ジャンルの発信においては、
「原体験から来る1次情報」「知識よりも体験談」「結果よりもストーリーを話す」この辺りが伸びやすい投稿なのかなと思います。
徐々に増え始めた、フォロワーさんからの「勉強のサポートをしてほしい」という声
フォロワーさんが増え始めると、徐々にDMなどで「有償で、ぶべさんに学習サポートいただけるプランなどありませんか?」
という声をいただくようになりました。
当時の私は、Instagram運営の目的も曖昧で「とりあえず発信力を身につけなければ」ということだけで、
有償で学習をサポートするということは考えてもいませんでした。
ただ、SNSが育つと、そういった学習のサポートや、コンサルやスクールに発展させていく人が多くいることは知っていたので、
「要望があるなら試しでも」と思い、やってみることにしました。
どうやって提供したら良いか、どうやってコミュニケーションを取れば良いのかなどもわからなかったので、
自分が初学時代に使ったことがある、スキルシェアプラットフォームのMENTAというサービスにプランを公開し、
要望のあった数人の方に案内し、購入いただきました。
当時は、月額2万円程度で、チャット(Slack)で質問し放題
というプランでした。
「この手順で勉強してください」という学習のロードマップの提供せず、
ただ疑問点に答えるというものでした。
この方式で満足いただけて結果を出す人もいたのですが、
多くの方は、ただ質問に答えるだけではなかなか成果が出にくかったり、
こちらから見ていても、「今のフェーズでそこの勉強するのはズレてるような」と感じることも多く、
受けていただく方全員に成果を出してもらうのが難しかったです。
ただ、Instagramではそういった要望はどんどん増え続けていて、
学習サポートに大きな需要があることは強く感じていました。
スクールの構築を開始
そこで一度大きく決意を決めて、質問対応のサポート形式からスクール形式に形を変えることを決めました。
- 学習カリキュラムの提供(Notionにテキストや動画を格納)
- Slackでのチャット+Zoomでの面談サポート
この形で、カリキュラム完走まで並走サポートする形での提供方式にしました。
まず、教材の作成から始めました。
自分が未経験から学習して転職したときのことを振り返り
自分はいろんな言語やフレームワークに手を出してしまったり
とても遠回りしてしまったタイプだったので、
必要最小限の、最短の学習ロードマップを構築し、カリキュラムに落とし込みました。
また、Slack内での質問ルールや、
面談のルールや申し込み手順、
その他スクール運営の業務を全てテキストでガイドラインを作成しました。
これらの準備には、トータル2ヶ月くらいかかったと思います。
教材ができ始めたタイミングで、MENTAで契約中の方に
「料金同じで良いから、新しいカリキュラムに沿ってやってくれないか」
とお願いし、0期生としての受講をお願いしました。
みなさん、快く受けてくれました。
こちらとしても、何よりも初めは実績づくりが大切なので、良いスタートがきれたと思います。
1期生の募集開始
Instagramでの募集〜成約までの流れ
教材ができたタイミングで、インスタグラムで1期生募集のキャンペーン投稿を行いました。
特典記事をフックに応募者を集い、「無料学習ロードマップ相談会」の形で1対1の面談を行い、
ご興味のありそうな方に、スクールの紹介を行いました。
当時のフォロワー数は3,000人くらいでしたが、
無料相談会には80名の方が参加されました。
1日4人、1人1.5時間、週7日面談をして、最も過酷なところでしたが、
10名ほどの方が受講することになりました。
当時の単価はモニター価格で40万円で提供しており、
それでも初月で400万円の売り上げになりました。
このような形で、スクール形式としての運営を開始しました。
成果を出し始める受講生と、口コミ投稿の開始
先行で受講してもらっていた0期生や、1期生も早い方では4ヶ月くらいでカリキュラムを完走し成果を出し始めました。
自分の実体験ベースで構築した最短のロードマップとコードレビューや面談でのサポートは受講生さんにとっても高い満足度を感じていただけ、
転職に成功したり、業務委託案件を獲得する方も出てき始めました。
スクールの魅力を「実績ベースで」伝えていくため、
結果を出していただいた生徒さんにはインタビュー形式のアンケートをお願いし、
- 始める前はどんな状態で、何に悩んでいたか
- 受講した結果、どうなったか(転職できた、案件獲得できた)
- チャット、面談、コードレビュー、それぞれのサポートはどうだったか
- これから受講を考えている方にアドバイス
こんな形で、受講生の声を集め始めました。
本当に忖度一切なしで、正直に書いていただくことをしました。
多少のネガティブフィードバックも表に出すくらいした方が、信用してもらえると思ったからです。
こういったアンケート結果を、ブログ記事にしたり、Instagramで投稿したり、
発信をし始めた結果、次々と受講希望の方から相談会に申し込みが来るようになりました。
小規模スクールなので、人数制限は設けながらですが、
成果を出していただく方もだんだんと増えていき、
またその実績を発信して、新規の申し込みも増える。
このサイクルをひたすら回し、徐々にスクールは拡大していきました。
スクールのアップデート
そこから、スクールの提供方式も徐々にアップデートをしていきました。
ポータルサイトの内製化
立ち上げ当初、教材の提供はNotionで行なっていました。
全13章構成のカリキュラムで、13個のページに分けて、テキストや動画の教材を格納し、
受講生に閲覧権限を渡す形で提供していました。
ですが、徐々に人数も増えてくると、毎回招待が大変だったり、閲覧者の管理も煩雑になってきます。
既存のLMSツールの導入も検討しましたが、なかなか直感的に使えるツールも見当たらなく、
せっかくなら、と言うことで自社でツールを開発しました。
LPの役割も持たせたポータルサイトで、
受講生はログインすると、受講しているコースの教材を閲覧し、進捗状況も更新しながら運営と共有できるシステムです。
コミュニティ化
受講生とのコミュニケーションはSlackでのチャットを用いていましたが、
最初は全てDMで、自分と受講生が1対1でやり取りするだけの形でした。
自分が学ぶなら、この形式が良いと思ってそうしていたのですが、
あるタイミングで一度、受講生にアンケートを取った結果、
「他の受講生とも関わってみたい」という声がかなり多く、
Slackにオープンチャンネルを作り、
課題の提出や、情報共有など、すべてオープンチャットで行う形式に変更しました。
これがかなり転機となり、
受講生同士のやり取りが増えたり、先輩受講生が、他の後輩受講生に知識を共有したりなど、
コミュニティとしてとても良い活動が生まれ始めました。
受講生ブログの開始
コミュニティ化に伴い、
「もっと受講生自身による発信でコミュニティ内を活性化したい」
と思うようになりました。
そこで、開発したポータルサイトに「受講生ブログ」機能を追加しました。
受講生がそれぞれ、課題やスクールから依頼された実務案件をこなす中で
学んだこと、感じたこと、できるようになったこと
をブログで発信できるようにしました。
そのブログはSlackチャンネルにも通知するようにして、
受講生みんなで記事を読んで、スタンプで反応したりコメントしあったりする文化ができ始めました。
SNSやNoteや個人ブログで発信しても、ほぼ誰も反応してくれない状況になりがちですが、
Slackと連携した受講生ブログであればみんなが読んで反応してくれるので、
受講生にとってもモチベーションとなりやすい環境ができ、みなさん進んで記事を書いてくれるようになりました。
また、これは受講生にとっても良かったのですが、
こういった記事はスクールのUGCとしても蓄積され、
運営としてはこの記事をSNSなどでシェアすることで、
スクールに興味を持ってくれたり、信用度を高めることができて、
新規集客の意味でもものすごく威力を発揮するようになりました。
また、記事がたまるとSEO効果もあり、
現在では「React スクール」というワードで1位を獲得できています。
これまでのスクール運営の施策の中でも、一番といって良いくらい良かったです。
定期オフ会の開始
コミュニティが盛り上がってくると、
「オフ会で皆さんに会いたい」という声も上がるようになってきました。
自分自身、今までの人生でオフ会に参加したことがなかったのですが、
初めて開催することになりました。
初めての開催は東京でしたが、奈良や大阪、山口県などからも集まっていただき、
とても楽しいオフ会となりました。
またオフ会をすると、やっぱり人対人でコミュニケーションを取れて、
参加した受講生のモチベーションは一気に上がります。
これによって、成果を出してくれたり、また記事で良いUGCが生まれたりで、
お互いにとって良い現象がたくさん生まれました。
そこから、2ヶ月に1回ペースで、東京と大阪で交互にオフ会を開催しています。
またそれとは別に、東京と大阪それぞれで月1ペースで、オフライン作業会も開催するようにしました。
オフ会開催には一定コストも発生しますが、
オンラインスクールを始めるのであれば、絶対に定期開催した方が良いと思っています。
スクールの現在と今後について
運営を始めて1年以上経ちましたが、受講生は100名を超え、
卒業生もみなさん、自社開発企業や受託開発企業に入り、エンジニアとしてのキャリアをスタートしています。
卒業生がコミュニティに残ってくれて、今学んでいる人のサポートも手伝ってくれるようになっていて、
スクールとしてのアセットがより強化されてきています。
スクールの認知獲得が集客面では、
この1年運用してきて、LINEのステップ配信やセールスなどは一切不要だと言うこともわかりました。
スクールとしてやるべきことは、受講生サポートと、受講生による発信を増やすこと
これだけで、成果を出せるマインドセットの整ったお客さんだけが集まるので、
より良いエコシステムが構築できることがわかったので、この活動をさらに進めていきたいです。
最後に
1つ、弊社で作っている、オンラインスクール向けのツールについて紹介させてください。
この記事でも書いた通り、弊社のスクールでは動画やテキストコンテンツの提供や、
受講生管理、受講生による発信できるシステム
を内製して運用してきました。
教材を提供するだけでなく、受講生による発信活動もできるこのシステムが、
受講生にとっても、スクールの認知拡大や集客にとっても大きな効果を発揮することがわかったので、
このツールを、他のスクールさんでも使えるように作り替えました。
それが、vibelyというサービスです。
- 動画・テキストコンテンツの格納と提供(LMSとしての機能)
- 受講生の管理・進捗管理
- 受講生によるアウトプット機能(ブログ・制作実績・ポートフォリオページ)
- Slack, Discord, Chatworkといったコミュニティツールとの連携(受講生によるアウトプットをコミュニティ全体に通知)
- 受講生によるアウトプットのシェア機能(SNS、Google検索にもヒット)
などなど、弊社が実施して効果のあった、実証済みの機能だけを詰め込んだツールです。
現在、無料モニター様を集めておりますので、(永久で全機能無料枠)
ご興味のある方は、無料登録、または資料請求いただければと思います。








