- オンライン講座の受講生と継続的な関係を築きたい
- 受講生同士が交流できるコミュニティの作り方がわからない
- オンラインサロンを始めて安定した収益を得たい
オンラインサロンの運営に挑戦したいものの、具体的な作り方がわからず行動に移せない方は多くいます。オンラインサロンの種類や仕組みを理解しておかないと、参加者に魅力を感じてもらえる場を作ることは困難です。
この記事ではオンラインサロンの基礎知識や作り方の6ステップ、人気を高めるポイントを解説します。記事を読むことでゼロからでも魅力的なオンラインサロンを立ち上げ、安定して運営するための全体像がつかめます。
オンラインサロンを作る際は、方向性がブレないように目的とターゲットを明確にすることが重要です。目的とターゲットを定めたうえで運営方針や基本情報を設定し、正しい手順に沿ってオンラインサロンを作りましょう。
オンラインサロンとは共通の目的を持つ人が集まる会員制コミュニティ

オンラインサロンの特徴は、サロンメンバー同士の双方向コミュニケーションが活発に行われる点にあります。オンラインサロンは目的やテーマによって運営方針が異なり、主に以下のジャンルに分類されます。
- ビジネス
- スキルアップ
- 趣味
- ライフスタイル
- 学習
- 情報共有・交流
最近ではサロンメンバー同士の協業や共同プロジェクトの立ち上げなど、実践的な活動を行うケースも増えています。
» 消費者庁「オンラインサロンの動向」(外部サイト)
オンラインサロンが注目される理由
オンラインサロンが注目を集めている理由は運営者とサロンメンバーの双方にメリットがあり、互いに価値を高め合える仕組みだからです。オンラインサロンの運営・参加によって得られるメリットは以下のとおりです。
運営者のメリット | 参加メンバーのメリット |
|---|---|
月額課金制で毎月安定した収益を得られる | 時間や場所にとらわれず参加できる |
全国・海外のサロンメンバーに発信でき、活動の幅が広がる | 運営者から専門知識や実践的なノウハウを直接学べる |
教室や会場が不要で、運営コストを抑えられる | 同じ目的を持つ仲間と交流でき、モチベーションが高まる |
サロンメンバーとの距離が近く、信頼関係を築きやすい | 質問や相談を通じて、理解を深められる |
限定的なコミュニティで、質の高い情報を発信できる | 有料制コミュニティのため、安心して意見交換できる |
運営者とサロンメンバーが互いに刺激し合い、ともに成長できる構造はオンラインサロンの魅力の一つです。
オンラインサロンの種類

オンラインサロンは目的や活動内容に応じて以下の種類に分類されます。
- レッスン・講座型【教育・スクール向け】
- ファンクラブ型【個人・ブランド向け】
- プロジェクト推進型【共同開発・制作向け】
- コミュニティ交流型【情報共有・相談向け】
レッスン・講座型【教育・スクール向け】
レッスン・講座型は、専門知識やスキルを体系的に教えることを目的とした教育型のオンラインサロンです。デザインやプログラミング、語学など、明確な到達目標がある分野との相性が良いジャンルです。
レッスン・講座型のオンラインサロンでは決まったカリキュラムのもとで、サロンメンバーが計画的に学べる仕組みになっています。オンラインサロンならではのリアルタイムのやり取りにより、受講者の疑問をすぐに解消できるメリットがあります。
一方で、レッスン・講座型のオンラインサロンを運営するには、コンテンツの価値を生み出すための専門性や実績が必要です。
ファンクラブ型【個人・ブランド向け】

ファンクラブ型オンラインサロンはインフルエンサーやクリエイター、アーティスト、ブランドなどが運営するサロンです。運営者の人柄や価値観がコンテンツとなり、ファンとの信頼関係を深められる点がファンクラブ型オンラインサロンの特徴です。
ファンクラブ型のオンラインサロンでは、ファンの満足度を高めるために以下のようなコンテンツが提供されます。
- 活動の裏側や限定エピソードの公開
- 主宰者と交流できるオンラインイベント
- ファン同士が交流できるコミュニティ空間
ファンクラブ型オンラインサロンの活動を通じて、ファンは運営者との距離を近く感じ、応援する喜びを共有できます。ファンクラブ型オンラインサロンは、自らの活動やブランドを長期的に成長させたい個人に最適な形式です。
プロジェクト推進型【共同開発・制作向け】
プロジェクト推進型はサロンメンバーが共通の目標に向かって協力し、1つの成果物を作り上げることを目的としたオンラインサロンです。プロジェクト推進型オンラインサロンのメンバーはプロジェクトの一員として積極的に関わり、実践を通じてスキルを磨けます。
プロジェクト推進型オンラインサロンの活動内容は以下のとおりです。
- Webアプリの共同開発
- Webサイトの共同制作
- 書籍やメディアの共同執筆
プロジェクト推進型オンラインサロンの運営者はサロンメンバーに方向性を示したり、アドバイスを行ったりする役割を担います。
コミュニティ交流型【情報共有・相談向け】
コミュニティ交流型はサロンメンバー同士の交流や情報交換を中心としたオンラインサロンです。同じ目的や関心を持つ仲間が集まり、刺激を受けながら活動を続けられる点がコミュニティ交流型オンラインサロンの特徴です。
コミュニティ交流型オンラインサロンではサロンメンバーが主体的に質問や相談を行い、進捗を共有しながら問題を解決していきます。コミュニティ交流型オンラインサロンの運営者はサロンメンバー間の会話を促し、意見交換を活性化させる司会者的な役割を担います。
オンライン講座の受講生を対象にしたサロン形式は、受講後のフォローアップや仲間とのつながりを維持する場としても効果的です。
» コミュニティ運営を成功させるコツ
オンラインサロンを作る前に準備すべきこと

オンラインサロンを成功させるためには、開設前の入念な準備が重要です。しっかりとした計画なしに始めてしまうと運営の軸がぶれてしまい、サロンメンバーに対する継続的な価値提供が困難になります。まずはサロンの土台となる以下の部分を明確にしましょう。
- オンラインサロンを作る目的を明確にする
- ターゲットを設定する
- 提供するコンテンツ内容を設計する
オンラインサロンを作る目的を明確にする
オンラインサロンの目的が定まっていれば方向性がぶれることなく、一貫した運営方針を維持できます。オンラインサロンの目的が曖昧だと「何を提供する場なのか」が不明確になり、コンテンツが散漫になります。コンテンツが散漫になるとサロンメンバーに価値が伝わらず、継続率や満足度の低下を招きかねません。
提供したい価値が具体的になれば、テーマ設定や料金体系、雰囲気など、サロン全体の設計が自然と整理されていきます。
ターゲットを設定する

誰に向けてオンラインサロンを運営するのかを明確にすると、サロンメンバーが求める情報や価値を的確に届けられるようになります。「このオンラインサロンは自分のためだ」とサロンメンバーに感じてもらえることで、参加率や継続率が高まります。オンラインサロンのターゲットを決める際は、以下の要素を整理しておきましょう。
- 想定する人物像(年齢・職業・ライフスタイル)
- 抱えている悩みや課題
- 目指している理想像やゴール
- 現在の知識やスキルのレベル
- 求める価値や目的
ターゲットが明確なオンラインサロンは運営者のメッセージがより深く届き、サロンメンバーの共感を得やすくなります。
提供するコンテンツ内容を設計する
提供するコンテンツの質はオンラインサロンの価値であり、サロンメンバーの満足度や継続率、評価に直結します。表面的な情報発信にとどまらず、学びや交流、成長の機会を提供する方法を意識してオンラインサロンの作り方を検討しましょう。オンラインサロンの形式に応じて以下のコンテンツを組み合わせると効果的です。
- ライブ配信やQ&Aセッションによるリアルタイム交流
- フィードバックやアドバイスを行う個別サポート
- コミュニティ内でのディスカッションや共同企画
- サロンメンバー限定イベント・セミナーの開催
運営者の伝えたいことよりもサロンメンバーが求める価値を優先して、オンラインサロンのコンテンツを設計しましょう。
オンラインサロンを作る6つのステップ

オンラインサロンの開設から運営開始までの基本的な6ステップを以下に紹介します。
- ステップ1:オンラインサロンの開設方法を決める
- ステップ2:サロンページの基本情報を設定する
- ステップ3:コンテンツエリアやチャンネルを作る
- ステップ4:コンテンツを投稿してプレオープンする
- ステップ5:サロンメンバーの募集と告知を行う
- ステップ6:運営を開始する
ただし、使用するプラットフォームや運営者の戦略によって、必要な手順や流れは多少異なる場合があります。
ステップ1:オンラインサロンの開設方法を決める
オンラインサロンの開設方法は今後の運営スタイルやカスタマイズ範囲、コストに影響するため、慎重に検討する必要があります。オンラインサロンを開設する方法は以下のとおりです。
- 既存のオンラインサロン運営サービスを利用する
- WordPressを使って自作する
- オンライン講座やスクール向けの専用ツールを活用する
- SNSやチャットツールをベースに構築する
- 独自システムを開発して運営する
開設方法によってオンラインサロンのデザインやコンテンツ設計、運営の進め方が変わってきます。オンラインサロンの運営目的や運営体制、長期的な展開を考えて選びましょう。
学習型のオンラインサロンを作りたい場合は「vibely」の活用がおすすめです。動画配信や会員管理、コミュニティ運営までを一元化し、運営の効率化と参加者の学びを両立したオンラインサロンを構築できます。
ステップ2:サロンページの基本情報を設定する

基本情報のページはオンラインサロンの「顔」となる部分です。基本情報が整っていると、訪問者はオンラインサロンの目的や内容、運営者の姿勢を一目で理解できます。情報が不足していると不安を与え、参加をためらう原因になります。オンラインサロンに掲載すべき基本情報は以下のとおりです。
- サロン名
- カバー画像・アイコン
- 紹介文(サロンの目的・活動内容・メンバーのメリット)
- 料金プラン
- 運営者情報
- サロン内のルール
- 決済方法
基本情報を丁寧に整えることが、魅力的で安心感のあるオンラインサロンの作り方のポイントです。
ステップ3:コンテンツエリアやチャンネルを作る
コンテンツエリアやチャンネルは、メンバーが学んだり交流したりするオンラインサロンの中心部分です。目的ごとにオンラインサロンのエリアを整理しておくことで、サロンメンバーは迷わず必要な情報にアクセスできるようになります。
オンラインサロンの運営スタイルに合わせて、以下のようなコンテンツエリアやチャンネルを設定しましょう。
- 学習の進め方やスケジュールを共有
- メンバー同士の雑談や情報交換
- 学んだ内容や作品の投稿
- 最新情報やイベント案内
各チャンネルには利用目的や投稿時のルールを明記しておきましょう。
ステップ4:コンテンツを投稿してプレオープンする

オンラインサロンの準備が整ったらコンテンツを投稿し、表示やレイアウトの見え方を確認しておく必要があります。コンテンツを投稿したらプレオープン期間を設けましょう。プレオープン期間を設ける理由は、本格運営の前にオンラインサロンの改善点を早い段階で把握し、修正するためです。
プレオープンには少人数のモニターに参加してもらい、オンラインサロンの実際の使い勝手や課題などの意見を集めてください。
ステップ5:サロンメンバーの募集と告知を行う
オンラインサロンの募集では、サロンに関心を持ちそうな人に「提供できる価値」を具体的に伝えてください。告知には以下のチャネルを複数活用すると、情報が拡散しやすくなります。
- SNS(XやInstagram)
- YouTube
- ブログ
- note
オンラインサロンの開設を告知する場合は、興味を持った人が詳しい情報を確認できるように専用の募集ページを用意しましょう。「先行募集」や「期間限定キャンペーン」などの特典を設けることで、参加を促進しやすくなります。
ただし、虚偽の実績を示したり、誇張表現で参加を煽ったりしてオンラインサロンのメンバーを募集することは避けましょう。誠実で透明性のある情報発信を行うことが、長期的に信頼されるオンラインサロン運営につながります。
» 国民生活センター「第41回インターネット消費者取引連絡会(テーマ:オンラインサロン)」(外部サイト)
ステップ6:運営を開始する
サロンメンバー募集が完了したら、いよいよオンラインサロンの運営を始めます。参加したサロンメンバーが「入ってよかった」と感じられるコンテンツや体験を提供しましょう。運営への満足度が高まるほど、サロンメンバーの定着や口コミによる拡散につながります。
オンラインサロンを長く続けるためには情報発信だけでなく、サロンメンバーと信頼関係を築く姿勢が欠かせません。運営を通じて得たデータや意見を定期的に見直し、より価値のあるオンラインサロンへと進化させていきましょう。
オンラインサロンを人気にするための3つのポイント

オンラインサロンを人気サロンにするために必要なことは以下の3つです。
- サロンメンバーとのコミュニケーションを重視する
- 定期的にイベントや交流企画を開催する
- フィードバックを生かしてサロンを改善する
サロンメンバーとのコミュニケーションを重視する
オンラインサロンでは運営者が一方的に情報を発信するとサロンメンバーが受け身になり、参加意欲や一体感が薄れてしまいます。サロンメンバーが「自分もオンラインサロンの一員だ」と実感できる環境を作ることで、安心感と信頼関係が生まれます。
オンラインサロンの活性化と継続率向上を促進するためには、以下のような取り組みが必要です。
- サロンメンバーからの質問・コメントへの丁寧な返信
- 雑談スレッドやチャットなどの交流スペースの提供
- ライブ配信やオンラインミーティングによるリアルタイムの対話
- 意見募集やアンケートを通じたサロンメンバーの声の傾聴
- 成果発表や活動報告の共有
取り組みを継続して行うことでサロンメンバー同士の関係が自然に深まり、居心地の良い場所として選ばれるオンラインサロンに成長していきます。
定期的にイベントや交流企画を開催する

イベントの開催や交流の場は、オンラインサロンの価値を体験として感じてもらう絶好の機会です。オンラインサロンのメンバーが学んだことを発表したり、他のサロンメンバーと話したりすることで新たな気づきや成長につながります。企画の内容はオンラインサロンの目的やサロンメンバー層に合わせて、以下のように設計しましょう。
- 専門知識を深める特別セミナーやゲスト対談
- 作業を共有するもくもく会・勉強会
- 疑問を解消するQ&Aライブ
- 交流を目的としたオンライン懇親会
- 成果を披露する発表会やコンテスト
- 地域別のオフラインミートアップ
オンラインサロン独自のイベントを定期的に開催することで参加する楽しみや目的が生まれ、離脱防止にもつながります。
フィードバックを生かしてサロンを改善する
オンラインサロンを長く成長させるためには、サロンメンバーからのフィードバックを積極的に取り入れる必要があります。フィードバックを取り入れることで運営者の視点だけでは気づけない課題や改善点を把握できます。
オンラインサロンへのフィードバックはアンケートや匿名の意見箱、個別面談、座談会などで集めることが効果的です。サロンメンバーの声を尊重し、ともにオンラインサロンを育てていく姿勢がコミュニティ全体の一体感を生み出します。
オンラインサロンを作るなら発信するコンテンツを決めることが大切!

オンラインサロンの魅力は、サロンに参加しているメンバーにどんな価値を提供できるかで決まります。オンラインサロンを作ることを決めた際は、発信する内容の方向性をあらかじめ設計しておきましょう。
目的とコンテンツを一致させることが、参加者にとって魅力的だと感じるオンラインサロンの作り方です。自分の強みを生かした発信を軸に、長く愛されるオンラインサロンを作りましょう。







